REARVIEW MIRROR自動車用バックミラーの技術

開発力と品質で自動車の安全・安心・快適に貢献
国内トップシェアを誇る自動車用バックミラー。技術力と提案力で先進の機能を提供し続けるとともに、開発から生産までを自社で行う一貫体制により高いQCD(品質・コスト・納期)を実現し、60年以上にわたり自動車の安全・安心・快適に貢献しています。

バックミラーを構成する技術

自動車用バックミラーに専門技術を結集

クルマ後方の視界を確保する重要な安全装置であるバックミラーは、薄膜、電気など多様な技術で構成されています。当社は技術ノウハウの結集により、さまざまな世界初の機能を有すバックミラーを開発。より安全なクルマ社会の実現に寄与しています。
  1. アクチュエータ
    鏡面角度を上下左右に動かす電動機構。2モーター式の鏡面調整機構は当社が開発した世界初の技術です。
  2. 鏡面
    通常の鏡より広い視界を確保できる機能、雨天時の視界悪化を防ぐ機能など、さまざまな機能性を持つ鏡面を独自開発し、より高い安全性を追求しています。
  3. 足元照明/カメラ
    乗降時に足元を照らすライトや、助手席側の視界を補助するモニター用のカメラなども搭載可能です。
  4. 電動格納ユニット
    ミラーを自動で格納・復帰させる機能。クルマの施錠・解錠との連動も可能です。
  5. 取付ベース
    クルマとミラーを結合する部品。走行中の空気の流れに耐える強度や耐久性など高い性能を実現しています。
  6. 外装ボデー/機構設計
    コンパクトなボデーの内部には、高い技術で製品性能を左右するパーツレイアウトを施し、デザイン性だけでなく走行時の空気抵抗や騒音を軽減します。
  7. ターンランプ
    右左折時の方向指示ランプをミラーに搭載することで高い視認性を実現しています。

開発・設計

自動車の安全を守るための装置であるバックミラーは、第一に、安定して後方が確認できる基本性能が重要です。特に自動車部品の中でも数少ない外装部品であるドアミラーには、過酷な気象や振動などの使用条件に耐える耐水性や耐熱性、耐久性も求められます。当社では、機構設計、回路設計、光学(ミラー)技術を結集して、設計段階で信頼の性能や品質を確保しています。
また、電動格納ミラーをはじめ世界初の機能性ミラーを実現してきたように、バックミラーのエキスパートとして市場の課題やカーメーカーのニーズをくみ取り、開発設計力と豊富な経験ノウハウを基盤に、先進の機能やデザインを提案しています。

バックミラーの評価・分析

製品の品質を確保するために、量産前に自社開発の試験機を活用して多角的な評価・分析を行い、設計や量産体制を検証するとともにQCDを確保します。また量産された製品は、独立した品質管理部門が20項目以上の評価基準による厳しい製品検査を行っています。

電波ノイズ試験室

製品が外部から受ける電磁波、製品が外部に与える電磁波の影響を即時に計測可能です。

風洞試験機

車両走行中の空気の流れをシミュレーションし、騒音や振動、空気抵抗などを試験。環境条件を変えて試験しながら、その場で最適なデザインを検討できます。

恒温恒湿試験機

高温多湿や低温など極限的環境を想定した信頼性試験が可能。他の試験機と組み合わせてより過酷な環境をシミュレーションすることもできます。

振動試験機

長時間振動や高温下など、想定し得るさまざまな振動条件で試験。部品のプラスチック化や軽量化が進む中、高い剛性を追求しています。

鏡面振角測定装置

車両走行中に起こり得る鏡面のブレを測定する装置を独自開発。レーザーを駆使して目視では検知できないわずかなブレも検出し、客観的分析を可能にしています。

X線電子分光分析装置(XPS)

X線を当てて原子状態を調べることで物質の特定が可能。ナノメーターオーダーの異物を発見したり、内部の層構造を観察したりとさまざまな用途に活用できます。

バックミラーの製造工程

3つの技術を併せ持つ一貫生産で、品質と効率を両立しています。